年明けからの勉強


【一月】
一月は卒業のかかった試験があったので、中々勉強に集中はできませんでした。しかし、午前中に知能分野、憲法行政法民法経済学と政治学をまわし、電車の中で教養科目の復習をこなしていきました。この時期は非常に慌しいですが、それでも毎日6時間は最低でも勉強しました。そのため寝る時間も相当削りましたが(効率は当然悪くなった)、とにかくガムシャラにこなしたことが後々自信につながりました。

 

【二月】
この時期は、朝10時半から午後9時まで自習室で勉強する生活を送っていました。午前中は、塾の総まとめ問題集で教養対策を行い、午後はひたすら専門科目の勉強と論文の対策を行いました。演習があった日は、演習の復習もこなしました。
教養科目の対策を早めにやっていたことが功を奏し、この時期には教養科目に関しては、どの試験でも足切りは絶対にあわないといえるほどのレベルにもっていくことができました。あとは国家1種や国税の過去問を解くことで、教養に磨きをかけていきました。専門科目は、ひたすら塾の問題集をこなすことに専念をしました。
一方で、この時期から論文対策用として、小学生が使うひらがなのドリルをやりました。なぜなら、自分の字は非常にクセのある読みにくい字なので、採点官の印象を悪くする危険性があったからです。受験生は、一回でいいから他人の論文を10通くらい一気に読んでみることをお勧めします。採点官も人間ですから、どうしても字が雑な論文は読みたい気も失せます。逆を言えば、字を丁寧に書けば、同じ内容の論文でも採点官が良い印象を抱いてくれるのです。論文対策は構成面や内容面に限りません。誰が読んでも同じように読めるくらいまで字を丁寧に書くことも、重要な論文対策の一環です。

 

【三月】
この時期も、自習室通いのライフスタイルでした。教養対策に関しては二月と同じようにこなしていきました。教養科目に関しては、総まとめ問題集をすべてこなせたので、特別区と都庁の過去問(都庁と特別区は問題が良く似ているので)を入手できる範囲ですべてこなし、あとは国家1種の問題をこなしていきました。専門科目では、苦手意識のある行政法に頭を悩ませました。そこで、藤田先生の『行政法入門』を読み行政法の苦手意識を払拭させ、塩野先生の『行政法T・U』読みました。お陰で、行政法も得点率がアップしました。一方で、特別区の専門記述対策も兼ねて、政治学・行政学・社会学・経営学のレジュメを徹底的に読み込み、表を丸暗記しました。時事問題は、『速攻の時事』を電車で読むことで対策を行いました。

 

【四月】
この時期も、ひたすら自習室に通う毎日が続きました。午前中は国1と都庁・特別区の過去問を使って教養対策を行い、午後は教養論文と専門科目の問題演習を行いました。行政系科目の問題集が全然まわせてなかったので、一日200問を解くという荒業をしました。この時期、問題をひたすら解かされ続けるという夢(悪夢?)を三日に一回は見ました。そのくらい、この時期はひたすら問題をこなしました。一方で、五十嵐先生の論文ゼミにも出席し、教養論文対策にも力を入れました。一番大変な時期でもありましたが、本番では予想されたテーマが出題されたこともあり、四月の論文ゼミなしでは特別区の合格はなかったと思えるくらい、役立ちました。
勉強に追われ続けた日々だったので、国家1種の試験前日が一番休憩のできた日となりました。

 

【五月】
国家1種試験終了後、すぐさま特別区の最終追い込みを行いました。過去問をこなし、専門論文対策では塾の専門論述対策テキストを徹底的に覚え、一日教養論文を2通書いて五十嵐先生に添削をお願いしました。このとき書いた、地球温暖化の問題が特別区で的中したので、この一週間の追い込みが合格に直結したのだと思います。ちなみに論文対策に力を入れていたので、右手の一指し指にペン胼胝ができるほどでした。一方で、専門論文は対策が思うようにできていなかったので、試験当日の午前3時までやっていました。今思うと睡眠時間を確保するべきでしたが、専門論文は覚えていれば満点が取れる科目なので、気合で乗りきりました(本試験では、行政学がそのまま的中しました)。特別区の試験が終了して四日ほど、放心状態になりました。このままではいけない、と思ったので早稲田セミナーの『国税専門官本試験問題集 教養編・専門編』を解き、択一の感覚をキープしました。国税の教養は難易度が高いので、その後の国立大学法人対策にも十分なりました。一方で、月末には新宿区のタバコポイ捨て防止活動に参加して、モチベーションの向上にも努めました。

 

【六月】
国税・国家2種・川崎市を受験しました。この時期は、早稲田セミナーの『国税本試験問題集』に加え、実務教育出版の500問シリーズである『地方上級試験専門編』と『国税専門官専門編』を解きました。特に国税と地方上級試験はクセのある問題(数的判断処理や経済学が顕著)が多いので、過去問を多くこなすことが重要です。実際、国税の経済学の問題では過去問ソックリの問題が幾つも出題されたので、満点を取ることができました。川崎市の経済学は一見意味不明な問題が出題されますが、落ち着けば簡単に取れる問題ばかりでした。過去問を多くこなすことが、国税と地上ではとても重要だと思います。
また、特別区一次試験の合格発表後、塾の面接対策講座と模擬面接を受けました。面接対策講座で面接官が何を受験生に求めているのかが明確になりました。模擬面接では、五十嵐先生にアピールの工夫を教えていただき、喜治先生からは端的に相手に分かりやすくイイタイコトを伝える方法を学びました。お蔭様で、特別区一回目の面接では厳しい質問もされたのですが、無難に対応できました。また、国税対策として税務署訪問も行いました。

 

【七月】
この時期は、ひたすら面接対策を行いました。対策としては@質問想定集を作り、A興味のある政策が実行されている現場に実際に行くことをしました。@では、とにかく考えられる質問をピックアップして自分なりの答えを書いていきました。この作業を続けていくうちに、ノート二冊分にもなりましたが、自信もついてきました。Aで自分の足で現場に行くのは暑い日々の中大変ですが、努力した分だけ志望先への熱意も高まりますし、面接の際により説得力のある受け答えができるので重要です。また、この時期には塾に卒業生の方がいらっしゃるので、お話を聞いてモチベーションを高めていきました。
面接試験では、特別区人事委員会の二回目の面接と国税専門官の面接を受けました。特別区の面接では、本番で自分の言いたい事をきっちりと相手に伝えることが出来たので、満足のいくものでした。

 

【八月】
川崎市の論文試験・二次面接と、新宿区の区採用面接を受けました。川崎市の論文は、自分のやりたいことと題意が完全に一致していたので、慌てることなく答案を書くことが出来ました。また、川崎市の集団討論ではメンバーに恵まれて大変やりやすく、個別面接もじっくりと話を聞いてくださったので、川崎市の面接は本当に人物重視だと感じました。
新宿区の区採用面接では、志望動機と自己PRと職務についてジックリと聞かれました。今まで新宿区に対して想っていたことをほぼ全て言えたので、悔いは全く残らなかったです。四日後の朝九時に、新宿区から合格の電話を頂くことができました。第一志望の新宿区から合格を頂けたので、これで公務員受験生活を終えることができました。後日、国税専門官と川崎市も最終合格通知書を頂くこともできました。

 

■モチベーションの維持
@私は第一志望の新宿区環境土木課が主催している、歩きタバコ防止活動に何度も参加しました。ボランティア活動に参加してみると、その区や自治体が抱えている問題が肌で感じるようになり、問題意識もモチベーションも高まると思います。特に、新宿区のタウンミーティングに参加してみて、区民の方々の意識の高さと自分が公務員になったら、自分がこういう問題に対応していかなければいけないことがよく分かり、とても勉強になりました。
A自分の希望する自治体の職員の方にお話を聞くことはとても有意義です。各自治体が主催しているボランティアに参加してみれば、お話を伺う機会があるはずなので、自分で積極的に機会を捻出してください。その分、勉強にも力がはいるはずです。

 

▼最後に
公務員試験で初めて、私は初めて第一志望先に合格することができました。中学受験・大学受験でもことごとく第一志望先に落ちていたので、第一志望の新宿区に合格できたときは、本当に嬉しかった。
公務員試験を突破することは容易ではありません。択一対策に加え、論文・集団討論・個別面接対策と合格するまでに要求される努力量も膨大であり、内定を得るまでの時間が長いのでモチベーションを維持し続けることも大変だからです。
一年近くの受験生活を振り返ると、公務員試験を突破する最大の秘訣は、「自分は何が何でも公務員になるんだという気持ちを強くもち、勉強を続ける」ことにあると思いました。当たり前のことを言っているようですが、当たり前のことを当たり前にこなすことは、想像以上に厳しいです。実際、春から入塾した人たちの多くが受験期には姿を消してしまいました。択一対策も面接対策も全力を尽くして、これ以上はできないと思えるくらい自分の力を振り絞って頑張ってください。最終合格した夢を見るくらいまで対策をすれば、自ずと合格を手にすることができるはずです。
最後になりましたが、合格への道標を導いてくださった喜治塾長、五十嵐先生、戸田先生、鈴木先生、都先生、いつも丁寧に対応してくださった事務の方々、辛い受験期を切磋琢磨しながら乗り切った塾の友人達、美味しい食事を提供してくれた醍醐の方々へ。
本当に有難うございました。人に痛みが分かるような公務員になります。

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