長野県の軽井沢の国道で起きたバスの事故で
被害に遭われた方々には言葉もありません。
命を落とされた方々、ご遺族の皆様には、ご冥福をお祈り申し上げます。
また怪我をされた方々にお見舞い申し上げます。
ところで、この事故の原因についての報道もいろいろと出ているなかで、
ツアーバス会社が国の基準額を下回る運賃で受注していたことも問題になっている。
国が基準額をさだめてるのか、と驚いた。
安全管理、安全対策は絶対にやらなければならない。この部分の費用を削ることは絶対に許されてはいけないことは当然である。
しかし、その問題と会社がある契約をいくらで請け負うかの問題は全くの別の問題である。
契約自由の原則ではなかったのか?
それぞれの会社が企業努力や、企業戦略の中で値付けをする。厳しい競争のなかで、勝ちぬいていくためには、ここは損してでもやるという選択も時にはあるのではないか。
基準額という発想は、「最低の基準額を決める。そうすれば、無理な価格設定がなくなる。そうすれば、安全コストを削減することがなくなる。」ということだろう。
まったく、そうならないとは言わない。
しかし、安全基準を遵守することと、基準額はまったく別次元はなしである。
わたしは、ツアーの価格は、企業の自由にすべきであると思う。
もちろん、ツアー価格が安かろうが、高かろうが、安全基準、とりわけ生命に関わる安全基準が損なわれることは絶対にあってはならない。しかし、ツアー価格は関係がないはずだ。
「安全は確保できないけれど、安いツアー」などはあり得ない。
しかし、「安全基準は満たしている格安ツアー」を出してくれるのであればそれは需要がある。
安全基準は、格安だろうが、エクスペンシブだろうが、絶対に守らなければならない。
そのルールのなかで、どういう商品を出すかは、これは企業の自由競争ではないのか。
余計な規制が、自由競争を捻じ曲げてしまう。
もう一度言っておくが、安全基準を満たすこと自体は絶対である。それは当然の前提である。