喜治塾新聞71号(2004年9月20日発行) | |
特集【2004年度公務員試験 私の合格法(2)】 ●県庁合格 ----------------------------------------------------------------------- 2003年7月生 Y.Yさん |
29歳の挑戦、そして県庁合格
***************************************************************************
●きっかけ
私は、大学卒業後に4年間社会人をしておりましたが、当時勤めていた会社の将来について非常に不安に感じている部分がありました。今後の将来について、自分なりにどうするかと考えていたときに、ふと見たインターネットの掲示板で喜治塾の存在を知りました。
掲示板の内容については、○喜治塾で学んだことにより公務員になれた、○公務員試験は年齢等の条件がクリアされていれば誰でも受験できるという内容のものでした。
当時27歳の私にとって、試験までの年齢が限られていたこともあり、ゼロから挑戦するならかなりのリスクを背負うことになるなという不安もありました。しかし、塾長と何度か相談し、自分なりに公務員のことを調べるにつれて、公務員という仕事に非常に大きな魅力とやりがいを自分自身が感じるようになっていきました。
そこで、公務員試験にまだ挑戦できるならやってみようと決意し喜治塾に入塾することを決めました。
●勉強方法
大学を卒業してから4年以上がたっていたので、机に向かって勉強するという作業は想像以上にきつかったです。そこで、勉強する生活スタイルに早く慣れるためにも、
1 朝型の生活をする
2 授業は必ず出席する
3 授業の復習はその日のうちに行う
……こと等を心がけていくようにしました。
また、メリハリをつけるためにも自宅ではまったく勉強はせず、調子が乗らない日や日曜日は直前期を除けば1回も勉強はしませんでした。勉強はあくまでもレジュメ(塾のテキスト)中心で行い、講義で教わった以上のことは深追いしないようにし、問題も塾で配られたプリントと市販の問題集(1科目1冊)以外は手を出しませんでした。問題集はあくまでもレジュメの内容の確認と補足という位置づけで、とにかくレジュメの内容を理解するようしていきました。
模試については、3月から各月1回ずつ合計3回受けました。しかし、結果は散々なもので、残り数ヵ月という直前期に入ったこともあり、スパートをかけるにはいいきっかけだったと思います。ただし、これは結果論ですが、模試はあまり受けなくてもいいと思います。模試の問題は、実際の試験の傾向とかなり開きがある問題がほとんどでしたので、試験当日の練習として1、2回受ければ十分だと思います。
むしろ、模試よりは塾で行う演習のほうに力を入れたほうがいいと思います。講義で指摘した大事なポイントを中心に問題が編成されているので、直前期の復習時にはかなり役に立ちます。また、実際の試験も演習問題がきっかけで解けた問題もあったので、演習は必ず受け続けてください。
●各科目の対処
教養は、とにかく数的処理が苦手でした。小学校時代から大の数字アレルギーだったので、公務員試験で数的処理があると知ったときは、「まじかよ?」と思いました。しかし、逃げるわけにもいかず、とにかく問題を繰り返し解き、パターンを自分の頭に覚える形で勉強していきました。
また、どうしても分からない問題については、塾で数的処理が得意な仲間に一度その問題を解いてもらい、解き方を聞いていきました。問題集の解説よりも、はるかに分りやすく教えてくれるので、苦手な方は実践してみるといいと思います。
法律系科目については、条文と判例がなかなか頭に入らなかったです。ただ、繰り返し六法を引くことを習慣づけていき、とにかく読み込んでいくということを意識していけば、克服できると思います。
経済系科目については、経済学部出身のおかげで、そんなに苦労はしませんでした。問題を数多く当たり、レジュメの内容を理解していけば大丈夫だと思います。
行政系科目については、今年の試験を受けた限り、かなりマニアックな学者を問う問題や知らない理論などの問題が数多くありました。しかし、そういった問題は合否を決める問題ではなかったと思います。
塾で習っていない問題は受験生のほとんどができない問題だと割り切って、とにかく塾で学んだ学者名や内容などを体系的に覚えていくようにしていけば十分だと思います。
●2次対策
1次試験の合格発表後、すぐに面接対策にとりかかりました。県の議会だよりや政策本などを見ながら、県の推し進めている政策や自分が興味を持ちそうな部局などを調べていきました。
集団討論は、塾で何度か練習していったので安心して臨めました。ポイントとしては、
○大きな声で、
○発言は簡潔に30秒でまとめ、
○積極的に発言し、
○相手の言うことに耳を傾けること
が大事だと思います。
個別面接では、社会人時代のことを中心にいろいろと聞かれました。対策としては、大学を卒業してから社会人を経て、公務員の勉強をしている今の自分までの流れを面接官が納得するように事前に準備していきました。
●試験を終えて
公務員試験を終えて今思うことは、予想以上に甘くない試験だったなということです。正直、何度も弱音を吐きたくなったこともありますし、30科目以上もある試験科目から逃げ出したくもなりました。
実際、私の周囲の人間でも、年齢が高齢なこともあり、合格すると思っていた人のほうが少なかったようです。しかし、こんな私でも合格できたのは、塾長をはじめとしたスタッフの方達の温かいサポートがあったおかげだと思います。そして、切磋琢磨しながらともに励ましあった塾の仲間の存在も、合格した大きな要因のひとつです。
●来年受験される方へ
最後に、生意気なようですが皆さんに伝えたいことがあります。
私のように年齢が高くても、実際に試験に合格している人間は世の中にたくさんいます。現に、昨年も塾で29歳の女性の方が国IIに最終合格していますし、日本全国多くの自治体で年齢に関係なくたくさんの人間が採用されています。
高齢だから不利という図式は絶対にありませんし、いろいろなハンデを理由に公務員試験をあきらめる必要もありません。筆記試験にとにかく合格し、面接で自分の熱意や必死さを伝えることができれば、必ず合格はできます。要は何事も決して最後まであきらめないという強い気持ちを持ち続けることが大事だと思います。
世間も暗い話題で閉塞感が充満しています。しかし、そうした世の中だからこそ何事も最後まであきらめない人間が公務の立場に立ち、より良い社会づくりをしていくことが求められていますし、今の行政もそういう人材を求めています。
これから受験される皆さんも、来年の試験に向けていろいろと大変だとは思います。
それでも、最後まであきらめないで頑張っていく気持は持ち続けていってほしいと思います。そして、皆さんが希望としている仕事に就けることを願っています!