喜治塾新聞76号(2004年10月25日発行) | |
特集【2004年度公務員試験 私の合格法(7)】 ●千葉県庁合格 ----------------------------------------------------------------------- 2003年6月生 石原篤さん |
50倍の難関を突破、千葉県合格
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■はじめに
自分が働くことを考えたとき、人を幸せにする仕事につきたいと思いました。「人の幸せ」は「日々の生活の充実」からくると感じたので、それを実行できる公務員になろうと決めました。
理想は掲げてみたものの、公務員試験の教科の多さや試験期間の長さをひとりで乗り切るのは大変だと思ったので、大学から近く、少人数制で、パンフレットの塾長がいちばん優しそうな「喜治塾」で勉強することにしました。
■勉強法について
他の合格者の方々が他号で教養や専門試験などについて詳しく対策の仕方を書いていらっしゃるので、僕は「どうすればよい」というより、主に「どうしないから悪かった」について書きたいと思います。
来年受験される方は以下のことをしないように心掛けていただければ幸いです(私の合格法と銘打たれているのに恐縮ですが、それほどの合格テクが僕にはありません)。
<教養科目>
●自然・人文科学をらなかった。
僕は物理・化学や世界史・日本史といった中学高校でやった勉強が嫌いで、ほとんど手をつけませんでした。ですから、本番でも勘だけが頼りだったのを覚えています。
ある程度確信をもって解答できないと不安感がつのり、精神衛生上よくないです。しかし、全範囲を網羅することは不可能ですし、教養よりは専門のほうが重要なので深入りが危険であるのも事実です。授業で扱った分野を一冊の参考書で確認するのがいいのではないかと思います。ちょっとした知識が得点に結びついたりもするので、電車の中などで昔の教科書を軽く眺めてみたりするのもいいでしょう。「光速マスター」を買いましたが、題名ほど甘くはなかったです。
●新聞を読まなかった
時事や政治・経済も、新聞をあまり読む習慣がないので苦痛でした。しかし、時事を知らないと論文や面接に支障をきたすこともあります。実際、僕は面接で時事について聞かれ、答えられませんでした。 「時事道場」にはかかさず出て、主要なニュースだけでもチェックすべきです。五十嵐先生の説明をきちんと聞いていれば、完璧だと思います。余談ですが、先生をミリオ○アに応募してしまおうという声が6、7月生の一部では聞かれました。先生の博識を持ってすれば一千万円は確実です。
<専門科目>
●苦手な科目を先延ばしした
政治学・行政学・行政法を始めたのは、3月に入ってからでした。先生が復習を必ずしたほうがよいとおっしゃっているにも関わらず、何もしませんでした。おかげでテスト直前にやらなければいけないことが膨大になってしまい、手付かずの部分が残りました。
政治学は都庁や特別区の専門記述で書くことも十分考えられるので、早いうちからしっかりやるべきです。その際に、問題を解くというよりは、レジュメを何回も見て覚えることを重視すべきだと思います。暗記系科目では知識が定着しているかどうかは問題を解いているだけではわかりません。
<教養論文>
●論文を書く練習をしなかった
僕が公務員試験で一番大変だったのは、論文です。結局、最後まで足を引っ張りました。 原因はやはり書く練習をあまりしなかったことだと思います。もともと文章を書くのが苦手なため、つい「国語道場」もさぼってしまいました。書かないので当然うまくなるわけもなく、悪循環でした。
時間内に書き終える自信がなくても、文章が下手でも、とりあえず国語道場に出て論文を書くことに意義があると思います。もしかしたら本番に同じ問題がでるかもしれませんし。
<面接>
●県の広報を読まなかった
県の広報誌をあまり意識して読んだことがなく、また具体的な政策も知りませんでした。模擬面接をした際に先生に指摘され、急いで地元の図書館で調べました。
いかに都や区、県の現状・実態を知っているかを面接で言えば、志望動機に厚みが出てくると思います。また普段から自分が公務員となった時に、現状ならこうしようなどと考えていれば勉強のモチベーションも上がるかもしれません。模擬面接は3回やるといいと思います。
<全体を通して>
●10月から12月まであまり講義にでなかった
大学のサークルでちょっとした長をやっていたため、講義を受けることができませんでした。必ず空いている時間でビデオを見るようにはしていたのですが、追いつくのに2月末までかかりました。
受ける講義が前後すると、理解もしにくいですし、面倒になってつい早送りのボタンを押したくなってしまいます。講義はできる限り生で受けるべきです。
■おわりに
僕がもう一つ、これだけはしなかったと言えることは「あきらめる」ことです。
自分の考えや勉強が人より甘いと感じさせられたことも多々ありましたが、それでもなお公務員として働くことを変えようとは思いませんでした。
来年受験される方もつらいことなどあるとは思いますが、あきらめないで努力すればきっと、希望の省庁や役所に受かるはずです。公務員として働く意志を胸に頑張ってください。